長い間、クソお世話になりました!
11月12日から14日にかけての週末で、4年生にとって最後の飯山サマージャンプ合宿に行ってきました。
今回は北村コーチ、大西コーチに同伴いただき、恵まれた環境での合宿となりました。現地では内藤コーチにもご指導いただきました。自分たちだけで練習することの多い一橋ですが、やはりコーチがいるのといないのとでは練習の質が違います。今回も例外ではなく、多くの学びがある合宿でした。
他部門(アルペン、純ラン)との相互理解促進のためにも、ジャンプ競技について最近の江原が考えていることを詳しめに書いてみます。
今回の合宿で痛感したことは、「スキージャンプは、テクニックとパワーの繊細なバランスの上に成り立つ妙技である」ということです。
テクニックに関して、正しい姿勢で正しい角度へ正しいタイミングで飛び出すことが求められるサッツ(踏切動作)、風を味方に付けながら全身でバランスをとることが求められる空中姿勢、安全で且つ美しく降り立つことが求められるランディング。ここまでたったの数秒です。外からの観察だけでもこれだけ沢山のポイントがあるのです。一瞬で全ての条件を揃えなければ納得のジャンプはできません。
パワーに関して、カンテ(空中へ飛び出す部分)に強い力を効率的に与えて次面から反力をもらい、より遠くへ着地することが求められます。使うのは主にハムストリングスなど下半身の筋力ですが、ただ強いパワーを持っているだけではそれを発揮できません。力を加えようと力めばスピードに乗り遅れたり、左右差が生じて空中でねじれたり、タイミングを外して空振りしたりします。力まず、スピードの中で流れるように踏み込む、その動作にパワーを最大限に与えることが肝要です。
土曜日の江原はテクニックに重きを置いて、良いイメージを丁寧に積み上げることができていたので、過去一レベルのジャンプが出ました。しかし日曜日の江原はそこにパワーを加えようとして上手くいかず、積み上げたイメージを崩してしまいました。こうなるとまた少しずつパーツを拾い集めて積み上げなければいけません。
土曜日のミーティングでは、影山と江原のタイプの違いが話題になり、影山はカンテに効率的にパワーを伝えて飛んでいく、江原はサッツや飛型のテクニックで風を味方に飛んでいく、という指摘を貰いました、影山とのタイプの違いは1年前から感じていたことですが、それを的確に言語化された気がしました。
また、最近は二人でジャンプの話になったときに、「お互いのここがうらやましい」みたいな話になります。互いの良いところをハイブリットにしたらインカレで他の追随を許さない選手が誕生しそうです。そして今年我々がやろうとしていることは正にそれなのです。
今回のハイブリット化実験は失敗でした。しかし次に繋がる失敗です。分かったことは、江原は力強く踏もうとすると足以外に力が入ってフォームが乱れ、脚力の左右差が表出して空中がバラつくということです。これが今回見えた課題です。次回は下川で雪上ジャンプですが、それまでにイメージを積み上げていこうと思います。
話は変わり、今回は飯山シャンツェでの最後のジャンプでした。3年間で何回来たでしょうか、覚えていられないほど来ました。思い出深い場所です。このジャンプ台を飛ぶことはもうないのか…と思うと少し寂しかったですが、良いけじめをつけられたと思います。
こういうことを書くと「来年も飛ぼうぜ!!!」って絶対言われますが、普通に飛びません(笑)。
もう終わりだと思うから頑張れるしアツくなれる、そこに情緒を感じているタイプなのでね。社会人ジャンパーする人は引き続き頑張ってください。
そして飯山合宿といえば山ノ湯さんです。こちらも何泊したか分かりませんが、いつも格安で素晴らしいサービスをしていただきました。実家のような安心感があって本当に好きな宿です。山ノ湯のお父さん、お母さん、このブログ見てないと思いますが、本当にありがとうございました。お世話になり過ぎてタイトルがサンジになってしまいました。
というわけでね、卒業みたいな風吹かしましたけども。これからが本番!来週から北海道!行ってきます~