分岐点
こんばんは。今日入社式の小野寺です。
最後のブログまで遅刻ですね。ご愛嬌ということで。
最後のレースを終えて追いコンも終わりとうとう最後のブログを書くことになりました。
自分は3年間しかいなかったからか余計に早く感じる気がします。
それでも4年いたくらいに感じるほど密度の濃い3年間でした。
この3年間楽しい経験、辛い経験してきたけれど、悔いなく終われることに幸せを感じています。
さて、最後のブログに何を書きたいか色々考えてきましたがまとまらないままこの日を迎えました。何を書きたいかはまとまらないし、まとまった書き方は多分できません。もう寝なきゃなんで読みにくさについてはご容赦ください。
僕が後輩に遺したいことは3つ
「効率」と「好奇心」と「部活のため」です。
「効率」について
大学生が学業の傍らでやる以上制約はあって、トップ選手とは使える時間もお金も異なります。それをどう効率よく使っていくかが大切だと感じました。
例えば使えるお金が決まっているとして、そのお金を道具に費やすのか、合宿に費やすのかとかですかね。これは答えはなくて、常に自分で考え続ける必要があります。「道具に費やしてどれだけ速くなるのか」と「その分合宿行ったらどうなのか」を比較して自分が早くなる方を選ぶべきだと思います。もちろん、選択肢は無限大で、「オンラインのバイトでお金を増やしてどちらもやる」という手段もあったりすると思います。こういう思考は常に持っておいて損はないと思うし、これこそが大学の部活で得るものなんじゃないかなとも思います。
あとは練習中ですね。合宿に行ってもただ漫然とすべるようじゃ上手くなりません。練習中の目的意識こそが練習の質を左右すると思います。「このインターバルは心拍を鍛えるため」、「このドリルはこんな体の使い方を覚えるため」とかね。こういう一つ一つの意識が練習に取り組む姿勢を変えると思うし、「練習の質」を左右するものだと思います。だからこそ教える側は「何を意識させるか」を考えて伝える必要があるし、教えられる側は「何を意識するべきか」を考え続け、わからないなら積極的に聞く必要があると思います。
これは今年教えてる中で感じたことですね。こういう意識一つで同じ環境にいても差がつくと思うし、小さい差の積み重ねが大きな差を生むと思います。
僕自身徹底できたとは言い切れませんけど多分大事なことです。
2つ目は「好奇心」ですね。
これは去年の引退ブログにも似たようなものあった気がしましたがそれほど大事ってことだと思います。
偏に好奇心って言っても纏まりきらないのですが、知識に対する好奇心と人に対する好奇心のどちらも持っているといいんじゃないかなと思います。
知識については、僕自身がクロカンのマテリアル面を調べるのが好きで、「スキーはどうすべるか」、「グリップはどう止まるのか」みたいな原理的なところから、ビンディングの外し方とか、ローラーのメンテナンスみたいな競技の本質じゃないところまで吸収していました。どんなスポーツにも言えると思いますが、殊スキーにおいては他の競技以上に知識の差が重要なスポーツです。だからこそ、日頃の練習や、人との会話の中で吸収できる知識は吸収していく姿勢をもつといいんじゃないかなと思います。
そして人に対する好奇心。これは今年一番重要性を感じました。この競技は狭い世界の中の競技で、人との関わりは捨ておけませんし、何処かでの縁がいずれ返ってくることが多々あります。人との関わりによって自分のモチベーションだったり、技術だったりが向上することも多いでしょう。だからこそ人との関わりを大事にすべきだと思います。自分が関わりを大事にしていれば、走っている時に応援してもらえたり、困っている時に助けてもらえたりします。狭い世界だからこそ縁は大事にしてほしいなと思います。
何より、今の一橋はありがたいことにいろいろな大学と関わりを持てていて一緒に練習したり、助け合ったりしています。これは一橋スキー部として紡いできたもので、本当に貴重な縁です。多分、一橋はどこよりも応援されているチームだったと思います。その背後には今までのつながりがあるんだなと思ってこれまでの縁を大事に、新しい関わりを探す姿勢を持っていてほしいと思います。
3つ目に、「部活のため」について。
私たち国立大学生のスキー部員はそのほとんどが大学からスキーを始めたもので、大学を卒業してスキーで生計を立てていく人は少ないと思います。だからこそ、「自分が上手くなる」という姿勢と一緒に、「組織に貢献する」という姿勢も必要であると思います。一橋のようなスキー部は一部校に比べて競技環境も整ってないし、運営面の基盤も弱いと思います。だからこそ、各々が部活のために何をするべきなのかを常に考える必要があるし、そうやって組織は強く、安定したものになるんだと思います。もちろん体育会である以上結果を出すのは大事で、そこを否定するつもりはありませんが、果たして部活のために何もしていない人を応援できるかと言われると難しいんじゃないかなと思います。「部活のため」って括ると難しいかもしれないけど、忙しそうな人の仕事手伝ったり、練習の準備したりそれぞれができる「部活のため」は存在すると思います。各々がそれを考え続けて自分の能力を発揮することで部活は組織として強く・安定したものになるし、その思考こそが大学の体育会で得られる最も大きいものだと思います。
そして最後に、一橋スキー部について。
自分にとってスキー部は全てを捧げる場所でした。
ここまで自分に合っていると感じる組織は人生でもう二度と現れないくらいの組織で、「この組織のためなら何をしてもいい」と思える組織でした。
ランニングで死んだり、入部2ヶ月で全治4ヶ月の骨折をしたりしても僕が続けてこられたのはそう思える組織、そう思わせてくれる仲間がいたからです。
クロカン部門を選んだこと、主将をしたことというスキー部における2つの大きな決断すら、「部のため」が大きい決断でしたが、今にして思っても後悔はないし、むしろ良かったとも思える決断でした。それほどまでに、僕自身のキャラクターと一橋スキー部という組織の相性は良かったんだと思います。
卒業式で偉い人が言っていました。
「自分の人生の分岐点は後になってからでないとわからない」って。
これしか覚えてないけど、この言葉は今の自分にぴったりなので鮮明に覚えています。
今になって振り返るとスキー部に入ったことが分岐点です。
スキー部に入って、「部のため」を指針として動き続けてきて、いざ今の部活を見ると、「こんな自分でも部に残せたことは多いんじゃないかな」と思えます。スキー部に入る前の自己肯定感の低い自分は影を潜め、少なくとも自分に「頑張った」と声をかけてあげられるくらいには変わりました。小さくみえるけど、大きな変化です。
そこまで自分を変えてくれる組織は他にはありません。
僕はこの部活に入って、クロカンに出会えて、素敵な仲間に囲まれて本当に幸せでした。
最後にって言ったけどこれが本当に最後に。
この競技を通じて出会った選手、お世話になったコーチ・ワックスマンの方々
皆さんのおかげでとてもとても楽しい部活人生を送ることができました。
本当にありがとうございました。
そして一橋スキー部の先輩、後輩
自分の人生を変えてくれる組織を作り上げて、一緒に作ってくれてありがとうございました。一橋スキー部にいる自分が大好きで、この部活に貢献していること自体が自分の誇りでした。幸せな3年間にしてくださって本当にありがとうございます。
ラスト!同期
言いたいことはこの前伝えた気もするけど、今の自分があるのは君たちが僕を受け入れて、支えてくれたおかげです。本当に本当にありがとう。最高の同期です。
これからの一橋スキー部のますますの発展をOBとして見守ってます!(いってみたかったやつ)