鹿角合宿 サポート記
一橋ジャンプ主任です。
5日間の鹿角合宿についてサポート目線から書きたいと思います。ひと月前に右ひじを骨折して固定中なので、今回の鹿角は飛ばずにサポートに徹した合宿でした。
中身つめこみ合宿で、忘れないうちに思ったこと色々書いとこうと思うので、時間に余裕のある人だけ読んでいただけたらと思います。
上級生は、ジャンパー東工大一橋各2名とゆきの先輩の5名、1年生は一橋2人東工大6名の計8名という今まで学生主催では経験したことのない人数でした。
練習メニューや内容は3人がブログにしてくれたので、色々主任、サポート側として思ったことを忘れないうちに書いておきたいと思います。
今回は初日から悪天候に見舞われて、常に天気予報を見ながら予定を組むことになりました。どのお天気サイトも風速・雨量についてかなり違うことを言ってるので、それらを参考程度に常に外を見ながらというかんじです。
東工大のOBさんから頂いた計画・アドバイスに従い、アップ・シュミレーションをしっかりすること、1年生の安全性を確保するために十分なサポートをつけた状態で、かつ段階的なジャンプトレーニングを行う十分なコマを確保することに加え、上級生がミディアムを十分に練習できることの3点を主眼において予定を組んでたので、これらを満たすにはナイターまで使って練習するしかありませんでした。
そのため、簡潔にまとめると、
1日目
午前:陸トレ
午後:1年生ジャンプ
ナイター:上級生+1年生4名ジャンプ+1年生4名ローラー(ゆきの先輩コーチ)
2日目
午前:2組にわけて1時間半ずつジャンプとローラー
午後:1年生ジャンプ
ナイター:上級生ミディアム
3日目
午前:1年生ジャンプ
午後:上級生ミディアム
ナイター:1年生ジャンプ
これに加え、40分程度の毎朝の陸トレと夜のビデオMTGというかなりハードなスケジュールとなってしまいました。
前日の夜に天気予報とにらめっこしながら3人で予定を立て、当日は雨脚と風速にあわせて1年生と上級生の練習時間を変更するなど、変更に変更を繰り返し、ほとんど予定通りにいかず、いきなりジャンプ台に移動になったり午後のスケジュールが変わったり、たくさん皆を振り回してしまいました。
常に十分なサポート体制で、かつせっかく来たからには練習機会を確保せねばという思いから、ついハードな予定になりがちだったのを、ゆきの先輩が指摘してくださいました。1年生にとっては初のちゃんとした合宿で、天候的にも辛いため、しっかりごはんとお風呂と睡眠の休息をとらせてあげるべきだとのことでした。2日目は上級生がナイターで飛んでるうちに、ゆきの先輩一人でハイエースで1年生全員をごはんにつれていき、温泉に入れる時間にまたアルパスに戻り、そのまま先に宿1年生を連れて帰り、1年生の睡眠時間を少しでも確保するという神プレーをしてくださいました。おかげでしっかり上級生は風のない良いコンディションでナイター練習ができました。3日目は、風の弱まる午後コマで上級生が飛ぶ間、1年生の昼休憩がかなり長くなるため、せっかくならちゃんと宿で昼寝をしたほうがいいと、ハイエースで宿まで彼らを乗せて往復してくださいました。そればかりかローラーでケガしてしまった1年生を病院に連れていってくださいました。そもそも、宿のお風呂が2人までしか入れないから、広いアルパスの温泉を使おうという名案もゆきの先輩によるもので、最終日にアルパスの温泉が使えないことが判明したときも、いろんな温泉に電話して金額と距離を洗い出してくださり、みんなの猛暑や大雨のなか疲れた体を癒すことが出来ました。この合宿にゆきの先輩がいなければ、合宿のQOLと1年生の体力を崩壊させてしまっていたのではないかと思います。行き帰りのハイエースもあつろうさんと2オペで運転してくださりました。本当にありがとうございました。
1年生について。
これは色々書きたいことが多すぎる。
海斗と渉は、すさまじい成長でした。最初のK20のランバンのときから、早くでかい台飛びたいですといいだし、ミディアムのランバンも安定して滑り降り、最終日にはK30でサッツするようにまでなりました。
渉のアプローチ姿勢はミディアムヒルのランバンでもスモールのアプローチでもほとんどぶれないです。アルペンでつちかったクロ―チングの安定性なのか、アプローチを滑り降りてくる姿勢はこの合宿のどの上級生よりもきれいという共通見解にいたりました。けっこう大胆に動くので、たまにひやっとするようなジャンプもあるけど、驚異の板操作能力でもちなおして転倒しないのがまたすごいです。ブレーキングで止まれなくて壁にぶつかったもの以外、初ジャン含めて一回も転倒してないです。大胆に動くのも、板操作もすごいけど、まだまだ飛距離より安全性を優先してほしいので、慎重にいこうね。
海斗はとにかくやろうとすることがすぐ体現できてしまうことがわかりました。毎回アドバイスしたことを的確に修正していき、最後には20mを超えるジャンプをし、そろそろわたしがアドバイスできることが尽きそうです。ジャンプの楽しはこちらから伝えるまでもなく、わかっちゃったと思います。シミュレーションではすでにかなり理想に近い動きを体現してました。特筆することは、2日目の午後の序盤にブレーキングで顔から転倒し、口や顔の右半分が傷だらけになったにもかかわらず、すぐ上がってきたことです。さすがにやばかったので休んでもらっていましたが、ミディアムヒルで他の一年生をみてたら、気づいたらまた飛び始めてました。そのガッツに脱帽です。やりすぎないかが少し心配です。
わたしたちが何も言わなくとも、2人とも、偉大なOBジャンパーさんの動画や上級生の動画や自分のシミュ動画、陸トレ動画を見まくって、イメージをつくってて、そしてわたしと健太朗にかぎらず村岡やあつろうさんにもどんどんアドバイスを求めてて、さすがずっとスポーツをやってきた人たちだなと思いました。1年生の同じころの自分とは比較にもなりません。そして何よりすごいのが、練習にとりかかるスピードの速さです。サポートの上級生よりも早くジャンプ台に上ってきてて、飛んでから担ぎ上げで登ってくるのも異常に速いです。ジャンプって最初は準備だけでも大変なのに、それでわすれものとかもしてないので本当に驚異です。頼もしすぎる。わたしは準備遅いので見習います。
せっかくなので、東工大の1年生も。
暑かったり、雨だったりでコンディションも悪い中、担ぎ上げは相当きつかったと思います。初めてあった先輩が提示してくるスケジュールに不満もいわず、ひたすら目の前のことを頑張ってて、最終コマの最後に大雨になったときも、あがっていいよと伝えてももどんどん登ってきてて、皆のガッツはすごいです。初日は板の持ち方すらばらばらだったのに、2日目以降は村岡に言われたことをみんな修正して忠実に守ってて、技術面だけじゃなくて、全体的に皆でどんどん良くなって変わっていってて、感動しました。
東工大の1年生は6人全員で支え合ってる感をすごく感じました。6人もいると、個人がかすんじゃうのかなあとか思ってましたが、そんなことは全くなく、6人それぞれが、それぞれの個性で同じだけの存在感があります。そして何より楽しそうです。コンバインドをやっていく中で大変なこととかきついことがこれからいろいろあるだろうけど、あの6人ならみんなで乗り越えていくんだろうなあって思いました。きっと強くていいチームになるんだろうなぁ。
字数がかなりやばいですが、ジャンパー上級生についても。
上に書いたスケジュールを見ると分かると思いますが、上級生は一年生のサポートと自分のジャンプ練習でフル稼働でした。自分はサポートとビデラ―しかしてなくても体力消耗したのに、自分たちもがっつり飛んでたとなると、相当ハードだったと思います。1年生のサポートも疲れもみせず最後までしっかりみてて、本当にお疲れ様でした。
あつろうさんは、色々と3年生が中心になって進めるなかで、1年生の技術的な指導から、スケジューリングまで、全面的にサポートしてくださりました。一番全体がみえていたのはたぶんあつろうさんで、4年生の偉大さを感じます。2日目のお昼、アリーナに戻ると全員お昼寝してた中、あつろうさんは、みんなの補充分の飲み物を買いにいくために早めに起きてきて、休憩時間を削ってスーパーまで車をだしてくださりました。多いかなと思いながらも6本かってかえりましたが、実際に午後は飲み物が足りなくなって補充した人が多く、自分にはその発想はなかったので、全体のことが見えてるとはこういうことでもあるんだなと勉強になりました。ジャンプもやっぱり一番飛んでて、さすがです。
村岡はずっと1年生のことを考えて、常にOBさんと連絡を取り合いながら動いてました。自分が主任になった代にこれだけ一気に1年生が増えると、目の行き届かないことも多くて大変なこともいっぱいだと思います、今回の合宿を一緒に進めていくなかでわたしが感じた何倍も彼は大変なんだろうと思います。でもしっかり1年生のことを暖かい目でみてて、一人一人に目を向けててすごいと思うばかりです。去年とめちゃめちゃイメージ変わりました。他力本願とか自分では言ってるけど、本当は自分も相当頑張ってるんじゃないかと思います。帰りの車で健太朗と二人になったとき、村岡ってすごいのにそのすごさをださないからすごいよねって、話になりました。(語彙力)
東工大の後輩のことでいっぱいだろうからなるべく全体のことはこちらでしようと思ってやってたけど、助けになれてたらいいな。東工大には日ごろからたくさんお世話になってるので、一橋も力になれたらと思ってます。
健太朗は、なによりもヤリスの往復ワンオペ運転本当にお疲れ様でした。上級生は、あつろうさん+ハイエースに慣れてるゆきの先輩がハイエース、健太朗と片腕固定の自分と免停執行猶予の村岡がヤリスという配置だったので、健太朗が行きも帰りもかなり無理して頑張ってくれました。無理させてしまってごめんよほんとに。文句ひとついわずに進んで引き受けてくれる彼はほんとにすごいです。そして今回の合宿で光っていたのが、彼のシミュレーションキャッチ技術です。たぶん今合宿で飛んだ人全員キャッチしてました。もう個人の体格とか飛び方に合わせて毎回取り方をかえてて、しかもそれで一回も失敗してないのがすごいです。東工大の1年生も信頼して飛んでるようでした。1年目に2人でやってた時は失敗ばっかりだったのに、ほんとにすごい。あと、たくさんありがとうっていってくれてありがとう。
東工大主ジャンプ主任のブログにもあったけど、同じ大学でも他大であっても、同期という存在はほんとに大きいです。技術的には今は二人と差が広がっていくばかりで焦ることは多いし、大会で直接順位で競うことはなくても、飛距離がわかるから頑張るモチベーションになったり、頑張ってる姿をずっと近くでみてるわけですから、自分も頑張ろうと思うし、その他の面でもかなり支えられてるなあと思います。とくに去年から。今回の合宿でも、同期に恵まれてるなあと思う瞬間ばっかりでした。もちろん同期だけに限りませんが。だから、渉と海斗と東工大の皆も、そんな存在になれたらないいなと思います。
ここからは自分についてのぼやきなので、疲れてきた皆さんはここらへんで読むのをやめることを強くお勧めします。
1カ月前に妙高で飛んで骨折して以来、また飛びたいという気持ちが全く持てず、復帰するかどうか迷っていました。理由は、ジャンプによる3回目の大けがで、練習はおろか日常生活に大きな支障がでてしまう状況に対するストレスと、前回のけがからのスパンの短さ、そして純粋に今回は怪我自体の痛みがかなり長引いていたことです。同期に相談し、一旦部活から距離をおくことにしていましたが、さすがに鹿角合宿は1年生も行くことから自分もいかないわけにはいかず、計画の時点から自分が主導していたこともあり、サポートとして参加することにしました。
そんなメンタルでしたが、恐い気持ちと必死に戦いながら頑張って飛んで、うまくいったらすごくいい顔で登ってくる一年生を間近でみて、恐怖心と闘いながらやってるのは皆同じで、それを乗り越えられた時って、やっぱりすごい楽しいんなんだなと、改めて気づかされました。そして、ミディアムでずっとビデラーをしてる間、同期とあつろうさんが空中を飛んでいくのをみてるうちに、空中の景色を自分も見てみたいなと思ったり、インカレを思い出したりして、恐いけどやっぱり飛びたいと思う気持ちが強くなってきました。
そして、去年から散々待ち望んだジャンプの後輩がやっと入って、今回二人の成長を間近で見られて、これからもずっと近くで二人が強くなっていくのをみていきたい、そして何より、やっぱり同期も、後輩も先輩もみんないい人で、すごく好きで、一緒に頑張っていきたいって思いました。
だから、単純だけど、腐らず、怪我をちゃんと乗り越えて、また競技に向き合っていきたいと思います。恐いけど。
やっぱり自分ってちょろいのかもしれない。
こういう思いがいろいろあって、整理するために書いてたら、こんな激長ブログが出来上がりました。わたしもしっかりゆきの先輩の後輩ですね。(笑)
他の大学は練習メニューやそれについての考察がメインなことが多いですが、一橋のブログは練習内容にとどまらず、思ったことをつらつらとつづっていく傾向が強いですよね。
本来は前者であるべきかもしれませんが、こうやって思ったことを文章に起こして、ブログという形で残すことで、行き詰まったときに自分や他の部員のこういうブログを見ることで変わることって、けっこうあると思うんです。だから、これはこれでありだと思ってます。
さすがにここまで自分語りしてしまうとはずかしいですが。(すでに読み返したくない)
めちゃめちゃ痛いブログが出来上がってしまった、これあげるのだいぶ恥ずかしい、でもせっかく書いたから投稿します。許してください。
本題に戻ります。(もうどこからどこまでが本題なのかもわからん)
今回の合宿で、東工大をはじめ、東工大OBのお二方や、ジャンプ台や宿を提供してくださった皆様、本当にありがとうございました。
今回の合宿で少しでも1年生がジャンプを好きになってたら、そして飛んだ皆に何か収穫があればと思います。(サポートで行った身として)
秋になるとサマージャンプの大会も増えていき、シーズンは確実に近づいてきますが、これから強くてより良いジャンプチームをつくっていけるよう、皆と精一杯頑張っていこうと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします!
一橋ジャンプ主任 あやな
PS.ここまでよんでくれた人いたらすごいな